中学1年生の「数の科学」の授業、今回のテーマは「閏年」です。
「1年は何日ですか?」の問いかけに「365日」「366日の年もある」「2月が29日ある年は366日」「それは閏年!」「来年2012年は閏年」「オリンピックが開かれる年は閏年なんだ」
どうやら4年に1回の閏年のことはみんな知っているようです。「では,地球が太陽のまわりをちょうど1周するのにかかる日数は?」
「365日?」「366日?」・・・「ぴったりじゃない。365.…えーっと」
どうも自信なさげです。そこで「4年に1日増やして合わせるんだから…」と助けを出すと、
「365.25日!」
「その通り。でも正確には365.2422日なっていう半端な日数なんだよ。だから4年に1度1日をくわえると、実は加えすぎちゃうんだ。だから、このずれを直すルールが他にもあるんだよ。」
そんなやり取りから始まった「数の科学」の授業、どこまで「ずれ」を直せるか計算してみようという目論見です。
4年に1回1日増やす閏年を考えると4年間で1461日。でも地球が4周するのにかかる日数は
365.2422×4=1460.9688(日)
つまり4年間で0.0312日ずれてしまう。このずれが1日分になるのに何年かかるかというと
1÷(0.0312÷4)=128.205……(年)
「128年目に1日減らせばいい!」「それだとややこしいじゃん。」
「そこで100年目に1日減らすことにしました。100年目は本来は閏年だけれど,閏年にしないという決まりを作りました。次の100年目の年は2100年。みんなはがんばって長生きすると、この特別な年を体験できるよ。」「無理ー。」「いけるかも。」
西暦が4の倍数の年は閏年とする。ただし、西暦が100の倍数の年は閏年としない。
でも、これでもずれはなくなりません。このルールでも450年ほどたつと「ずれ」が1日になってしまうことがわかりました。そこで次のルールが加わりました。
ただし、西暦が400の倍数の年は閏年とする。
「だから君たちの生まれたすぐあとの西暦2000年は、4の倍数だから閏年だけれど、100の倍数だから閏年にしないはずだったんだけど、400の倍数だからやっぱり閏年にした特別な年なんだよ。」といってもそのとき2歳だった生徒たちは、ぴんと来ないみたいでした。
さあ、これでずいぶん「ずれ」が少なくなりました。でも「ずれ」がなくなったわけではありません。実はこの「ずれ」を直す閏年のルールはありません。400年間の閏年を含めたカレンダー上の日数は146097日。でも地球が400周するのにかかる日数は146096.88日。つまり400年で0.12日の「ずれ」が残ります。最後にこの「ずれ」をなくすには何年目に1日引けばいいのかを考えました。
電卓片手に誤差には目をつぶって計算してみると、3333.333…年!。3000年以上も先の話です。「そんな先はどうなっているかもわからないし、とりあえず今のままでいい。」「子孫のためにルールを作っておかないと…」
何気なく見ているカレンダーですが、少々ややこしい計算をしながらも、複雑な仕組みで作られているのだと感じた生徒も多かったようです。
《生徒の感想文から》
「私は4年に一度,閏年があるおかげで、ずれがないと思っていましたが、違っていたので驚きました。4年に一度の閏年があっても少しだけずれて、その少しのずれも何年かたつと、大きなずれになってしまうので,「4年に一度」のほかにもルールがあることを初めて知りました。閏年のことをもっと詳しく調べてみようと思います。」
「カレンダーが作られている仕組みがわかってとても面白かったです。すごく複雑なんだと感じました。自分の持っている今までの年のカレンダーを見てみて、もっともっとカレンダーについて知ってみようと思います。」
「3000年以上たつとまた1日ずれてしまうようですが……。3000年後にはもう私はいませんが、そのずれを直す新しいルールができるのかと思うと楽しみです。」
「いつも普通に見ているカレンダーが,こんなにこまかく計算してできていたなんて初めて知りました。2100年の珍しい年まで、がんばって長生きしたいと思います。」
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